「ネコでもわかる遊戯王デュエル教室」へようこそ!
管理人のにゃんころもちです。
遊戯王OCGを21年間プレイしており、ルールが難しいと思われがちな遊戯王を、初心者にもわかりやすく解説しています。
遊戯王の基本的なルールはおぼえたよ。
さすがですね。
何事も基本を身につけたら、応用というのが王道です。
今回は「間違えやすいルール」について学んでいきましょう。
今回の記事は「間違えやすいルール」シリーズの1作目です。遊戯王のルールのなかでも「間違えやすいルール」を5つに絞りました。
そのなかの1つ、タイミングを逃すについて解説します。
この記事を読めば下記のことがわかります。
時に戦局を左右することもあるので、間違えやすいルールをしっかりおぼえるとデュエル仲間に一歩差をつけることができます。
よーし、がんばっておぼえるぞ!
むずかしくないので安心してください。
それではいってみましょう。
カードテキストの書きかた
カードテキストの書きかたにはパターンがあります。
どっちも同じような意味じゃないの?
日常ではほとんど同じですよね。でも遊戯王では違う意味としてつかわれています。
順番に見ていきましょう。
「時」と「場合」
画像の2枚のカードの①の効果を見てください。
- エアーマンは「召喚・特殊召喚に成功した時」
- アルベルは「召喚・特殊召喚に成功した場合」
違う書きかたで書いてあります。
ここまでは簡単ですね。
ただ書きかたが違っているだけです。
では上の画像のゴブリンドバーグと一緒につかうとどうなるでしょうか?
結論から言いますと、
- エアーマンは効果がつかえない
- アルベルは効果がつかえる
となります。
これが「時」と「場合」の書きかたによる差です。
どうしてこうなるのか解説します。
ゴブリンドバーグ→エアーマン
- ゴブリンドバーグを召喚。①の効果で手札のエアーマンを特殊召喚します。
- エアーマンが特殊召喚されたので、エアーマンの①の効果をつかえるタイミングですが、まだゴブリンドバーグを守備表示にする処理が残っています。
- ゴブリンドバーグの効果を発動したので、ゴブリンドバーグを守備表示にします。
- このタイミングはすでに「モンスターの表示形式が変わった」というタイミングなので、「特殊召喚した時」につかえるエアーマンの効果発動タイミングではありません。
- 結果としてエアーマンは特殊召喚されますが、効果はつかえません。
「~した時」というのは、言い換えると「~した直後」ということです。
~した後に他の処理が残っていると、効果がつかえなくなってしまいます。
ゴブリンドバーグ→アルベル
- ゴブリンドバーグを召喚。①の効果で手札のアルベルを特殊召喚します。
- アルベルが特殊召喚されたので、アルベルの①の効果をつかいたいのですが、まだゴブリンドバーグを守備表示にする処理が残っています。
- ゴブリンドバーグの効果を発動したので、ゴブリンドバーグを守備表示にします。
- そのあとにアルベルの①の効果を処理します。
書きかたが違うと処理が変わってくるんだね。
「時」は条件を満たした直後にしか効果を発動できません。
「時」と「場合」だと「場合」のほうが強いと覚えてください。
エアーマンのように、カードの効果処理の途中で「時」の効果をつかえないことを「タイミングを逃す」といいます。(後ほどくわしく解説します)
「~する」と「~できる」
画像の2枚のカードを見てください。
- 人喰い虫は「リバースした場合、フィールドのモンスター1体を破壊する」
- ライコウは「リバースした場合、フィールドのカード1枚を破壊できる」
似ていますが、違う書きかたです。
リバースとは、セットされたカードが表になったときに発動する効果です。
フィールドに自身しかいない状況で、表になったとします。
「人喰い虫」の場合と「ライコウ」の場合、それぞれどのような処理になるか解説します。
人喰い虫
人喰い虫の効果は破壊するです。言いかえると、必ず破壊しなければならないということです。
場に人喰い虫しかいない場合、人喰い虫は自身の効果で破壊されます。
「~する」効果を強制効果といいます。
書いてあることを必ず行います。
ライコウ
ライコウの効果は破壊できるです。予想がつくかもしれませんが、破壊しなくてもよいということです。場にライコウしかいなくて、ライコウを破壊したくなければ、破壊しなくてよいのです。
ライコウには「デッキの上からカードを3枚墓地へ送る」効果もあります。こちらは送るですので、必ず送ることになります。
つまりライコウは
・破壊するかどうかは僕が決められる
・カードを墓地へ送るのは必ずやる
ということ?
その通りです。
プレイヤーがするかしないかを決められる効果を任意効果といいます。
タイミングを逃す
エアーマンのときに出てきた「タイミングを逃す」についてくわしく解説します。
まず、これまでの話を整理してみましょう。
カードの発動タイミングの書きかたは
- ~した時
- ~した場合
の2種類でした。
カード効果の処理方法は
- ~する
- ~できる
の2種類でした。
「時」と「場合」のそれぞれに、「~する」と「~できる」の2パターンあるので、全部で4パターンの書きかたがあります。
- ~した時、○○する
- ~した時、○○できる
- ~した場合、○○する
- ~した場合、○○できる
この4パターンです。
このなかでタイミングを逃すのは「~した時、○○できる」だけです。
「時」は言いかえると「~した直後」となります。
つまり、~した直後に何かの処理が入るとタイミングを逃すのは前述の通りです。
よってタイミングを逃す可能性があるのは「時」のみです。
「〇〇する」は強制効果なので必ず処理を行います。
「~した時、〇〇する」だと〇〇の部分を必ず行わないといけないので、一連の効果処理が終わったあとに〇〇を行っていなければ、そのタイミングであらためて〇〇の処理を解決します。
うーん、混乱してきたー💦
もしエアーマンが「~した時、〇〇する」だったら、ゴブリンドバーグと一緒につかうと次のような処理になります。
- ゴブリンドバーグを召喚。①の効果を発動する
- 手札からエアーマンを特殊召喚
- ゴブリンドバーグの効果を発動したので、守備表示にする
- エアーマンの①の効果を発動する
一方「〇〇できる」だと、任意効果なので、○○するかしないかはプレイヤー次第です。
「~した時、○○できる」だと○○の部分はどちらでもよいので、発動タイミングが過ぎてしまったのならわざわざ巻き戻って処理しなくてもいいんじゃないかと判断されます。
その結果、「~した時、○○できる」はタイミングを逃してしまいます。
「3時までに来て。遅れてもいいから必ず来て」と言われたら、少し遅刻しても行きますよね?
「できれば3時までに来て」と言われたら、「別にいかなくてもいいかな」と思ってしまいます。
イメージとしてはこんな感じです。
なるほどー。
まとめ
今回は初心者が間違えやすいルールとして、タイミングを逃すについて解説しました。
カードテキストの書きかたには4パターンあります。
「時」と「場合」では意味が違っていたね。
「場合」のほうが強い書きかただったね。
「する」と「できる」の違いもありましたね。
「する」は必ず。
「できる」はやっても、やらなくてもOK。
この4パターンのなかで、タイミングを逃すのは「~した時、○○できる」のみです。
単体でつかうときは大丈夫ですが、自分で他のカードをチェーンさせたり、相手にチェーンされた時には注意が必要です。
チェーンについてはこちらの記事でくわしく解説しています。
「タイミングを逃す」というルールは、ややこしいルールの1つですが、上手につかえばデュエルを有利にすることができます。
ぜひおぼえて、デュエル仲間に差をつけてやりましょう。
この記事が役に立ったと思った方は、ぜひ他の記事も読んでみてください。コメントもお待ちしています。
以上、にゃんころもちでした。
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